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2011/11/02 【年金・医療】
主婦年金、過払い分の返還求めず 政府方針決定
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国民年金の資格変更を忘れた専業主婦の年金問題で、政府・民主党は2011年11月1日、本来より多く年金をもらっている受給者に対し、過払い分の返還を求めない方針を決めました。
一定の所得がある人に対し、返還を求める厚生労働省案は見送りました。政府は早ければ来週にも国民年金法改正案を閣議決定し、臨時国会に提出します。
会社員を夫に持つ専業主婦は国民年金保険料を納める必要はありませんが、夫が退職すると、資格を変更し、保険料を納める必要があります。
この手続きを忘れ、保険料が未納になっている主婦が多数発覚し、政府と民主党は対応策を協議してきました。
特に誤った資格に基づいて年金が支払われ、過払い状態にある人に返還を請求するかが焦点でした。
厚労省による当初案では過払い分について、時効にかからない5年分の返還を求めることを盛り込んでいました。
さらに返還請求額は、支給額の1割以内としていました。
しかし、低所得者に配慮すべきだとの民主党の意向を受け、厚労省は高齢女性の4割が該当する住民税非課税世帯を返還対象から外す案を再び提示していました。
1日に開いた民主党厚生労働部門会議ではこの厚労省案を見送り、返還を一切求めないことを了承しました。
政府も民主党の決定に従って法案を作成します。これから受け取る年金については正しい額を支給するため、将来分の年金は減額します。
ただ、保険料を忘れずに納めてきた主婦から「不公平」との批判が出るのは必至です。
1日の閣議後の記者会見で、小宮山洋子厚労相は「どういう形であっても公平でない部分が残る難しい問題だ」と述べました。
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